バイオマス火力発電所事業条例アセス ~早かろう良かろう!!~
●コスト:約5,000万円
●アセス根拠:市条例(配慮書、方法書、準備書、評価書)
●規模:112MW
●期間:約1年8ケ月
■お客様からのリクエスト
民間事業者様より、臨海工業地域でバイオマス火力発電所事業を計画している。某市の条例
アセスの対象事業に該当するため、アセス一式をお願いしたい。
できるだけ安く(でき安)、できるだけ早く(でき早)で頼む!
“できるだけ良いアセスを!”とは言われませんでしたが、
九環協アセスチームは常にベストアセスを目指しちゃいます!
今回の事業は火力発電ですが、燃料にバイオマスを混ぜるので再生可能エネルギー(再エネ)
事業に該当します。2011年に東日本大震災により原発が停止し、代替となるベース電源を国が
求める中で発生したのが本事業でした。石炭と木質バイオマスをミルで粉砕し、一定の比率で
混合し燃料として使用します。
石炭火力は環境に悪いイメージがありました(個人の感想です)が、国産の最新ボイラーを用
いたプラントの環境性能はとても “GOOD👍” なのです。
■対応
今回の条例アセスでは「配慮書」、「方法書」、「準備書」、「評価書」の4つの手続きがあり
ます。これらの手続きではそれぞれ環境に関する図書を作成し、一般・行政に公表し、意見を出
し合うことで、環境保全の観点からより良い事業計画にしましょう!というのが目的です。
アセスを行う際の少し大事な考え方として「少し事業者になりきる」がある思っています。
我々は環境分野が専門ですが、事業計画が理解できないと気の利いた良いアセスはできません。
なので、今回であれば少しバイオマス火力発電事業者になったつもりでバイオマス火力発電の
専門書に目を通し、売電単価の情報を収集し、時にはバイオマス関係のセミナーに参加したり、
それでも分からないところは事業者様に教えて頂きながら事業計画を勉強していきます。
そして事業計画が自分の仕事のように理解できれば、こちらのものです。
環境影響要因と環境要素を整理し、環境影響評価項目を選定します。
今回もですが、民間事業者のアセスはほとんど“でき安”、“でき早”がリクエストされます。
アセス費用は事業経営の支出の一つなので、仕方ないですね。
しかし、“安かろう、悪かろう”では、事業者様の社会的責任にも繋がりますし、我々コンサル
の信頼にも影響を及ぼす場合がありますので、
ベストアセスを目指しつつ、かつ“でき安”、“でき早”を目指します!
今回の条例アセスでは、配慮書、方法書、準備書、評価書手続きまでのフルセットで、
な、なんと2年を切り、約1年8か月で完了しました!
コレは結構すごいことなんです!たぶん日本最速!(個人の感想です)
※1:他のアセス事例と比べてください。
土壌汚染が既に確認された区域のうち「形質変更時要届出区域」で土地の形質変更を行う場合に
工夫した点はいろいろとありますが、ざっくりいうと皆様に環境に配慮した事業計画であること
をご理解頂けるよう、メリハリを効かせて最適なアセス計画にしたという感じでしょうか。
※2:事業計画や計画地の条件によって限界はあります。また、もちろん事業者様のご協力、頑張
りがあってのことです。また、アセスの最適化は、“でき安”にも貢献します!
■雑感
・・と簡単に説明しましたが、条例アセスは結構大変です。
アセス書の作成はもちろん、現地調査の段取り、現地調査の実施、住民説明会、アセス審査会、
審査委員の現地案内、設計業者との協議、行政機関への説明、社内メンバーの品質・工程またモチ
ベーションの管理、事業者様との各種情報共有等、山のように作業があります。しかし、一方で
評価書手続きが終了した時の達成感はたまりませんね。今回の事業者様とはアセス終了時に祝杯を
上げました。
再エネアセスは、国の方針であるエネルギーミックスにおける2030年の電源構成目標を目指し、特に迅速化・短縮化が求められております。 当協会では国の方針を踏まえつつ、環境保全の観点から事業者様の事業計画全体をサポートすることで、公益の確保に貢献いたします。 九環協のベストアセス、是非お試しください! (担当:服部) |